【お金2.0新しい経済のルールと生き方】を読んで

佐藤航陽さんの「お金2.0 新しい経済のルールと生き方」を読んだ。

 

 

 

とても違和感なく理解できる内容で、今を生きてる僕らを取り巻く状況を解りやすく書いている本だった。

読み終わった後、この学びを頭のフレームワークにとどめておきたいと思ったので、久しぶりに文字に起こしてアウトプットしながら整理してみようと思う。

 

主なテーマは、インターネットの普及により経済が新しく様変わりする今、その経済の本質を考え、今後どのような形態に移り変わるのかということ 

 

まず人間社会を形作っている3つのベクトルの話

①お金②感情③テクノロジー

ここではお金は影響力が強いが、お金単体を求めても、人の感情を無視し続けると持続しないとしている。

また、テクノロジーだけを追い求めても、お金は無視できないし、人の感情をないがしろにしても持続しないとされている。

 

要は、生きていく上でを求めていくのが重要化という話と解釈。

 

普通に生きていく中で何が大切かって言われたら、「仲間」だったり「生きがい」だだったりを想像したんだけど、もう少し生態系としてみた時にこれらの3つの要素は確かに大きな地場を形成していると思う。

 

そして③のテクノロジーの発達がこれらの地場を大きく飛躍させていったとされてます。

 

テクノロジーと情報っていうのは切っても切れない関係だと思ってて、テクノロジーによる情報の伝搬こそが、この地場に大きな影響があるのかなと思う。

 

お金の歴史

・お金が表舞台に出始めるのは今から300年前

・自由、平等の概念がひろがり、個人が自分の人生を自由に選択できるようになる。

産業革命がおこり、農業から工業へと生活の中心がかわる

・労働を価値としてお金を対価としてもらう労働者/お金を資本として工場を所有する資本家の2つに分類される

・市民革命により、身分の差が薄れる一方、資本家と労働者の差は広がっていった。

・これが原因で「身分」から「お金」へパワーシフトが起き、「お金」が社会の表舞台に主役として登場してくる。

・はじめはお金は、価値を運ぶツール

・お金から、お金を生み出す方が効率的であることに気づく。

・お金にお金を稼がせる金融市場が規模が大きくなる。

価値を仲介するツールだったお金が価値から分離して一人歩きを初めだす

・お金が作られているのは、国が管理する中央銀行

・実は国家が管理して中央銀行がお金を刷り、国の経済をコントロールするようになったのは100年ほど前

 

経済の話

・経済はネットワークそのもの

・ネットワークは欲望を起点に動く報酬により構成されている

・動的なネットワークに共通する2つの特徴がある

1.極端な偏り。これはパレートの法則でもあるように上位20%が全体の80%の価値を形成していることになる

2.不安定性と不確実性。全体が密接につながっているため、一つの現象が互いに作用し不安定な状態になる。

 

 

「経済システム」の5つの要素

これが今回の学びの大きな部分の一つだった。

まずはその5つの要素を

インセンティブ

②リアルタイム

③不確実性

ヒエラルキー

⑤コミュニケーション

これらの5つがバランス良く配置されている場合経済システムが機能するとされている。

 

納得。

 

そしてさらに必要な2つの視点があると

①経済システムの寿命を考慮すること

共同幻想が存在すること

 

これらも納得感がある。

もはや会社の仕組み自体がこれらに当てはまっているし、つまるところ組織論にも近い気もする。

 

経済システム=プラットフォームっていう解釈でも良いかと思った。

自走し自ら拡大していく雪玉のような経済システムが、今後ネットワークの力により誰でも簡易に作れるようになると思う。

 

 そして、どの経済システムに所属するのかを自由に決定できる世界が来る。その今一番大きい流れが、法定通貨という既存の経済システムしか選択できなかったが、ビットコインなどの仮想通貨と言われる経済システムを選択できるようになっているという状態がこのお金2.0の答えの一つだと言うこと。

 

そして、こっからは僕の希望だけど、経済システムには文化がつきもので、今後大小の規模があるが多様な経済システムが構築されていき、このプラットフォーム上で活躍していく人たちであふれると思う。そしてそのプラットフォーム上でのハイコンテクストな文化を楽しめるような時代が来ると思う。(というかもう来てるから、あとはどれだけ簡易にここがプラットフォーマーになれる仕組みが存在するかなだけな気もする。というか既にあるきもする。その意味でこの話はすんなりと理解できたし特に違和感なく腹落ちしたんだと思う。)

 

ネットによる自律分散

世の中に膨大に溢れたデータにより進んだ「自動化」とネットワーク型社会によって起きる「分散型」の2つ流れによっておこる「自律分散」のコンセプトがこれからの産業モデルを覆すことになる。

 

これらによって中央集権的な経済システムが分散型の経済システムに移行していくことがこれからの産業において革命になるということ。

 

そして、重要なのがこれらすべてが自律分散な経済システムになるわけではなく、個人がどの経済システムに属するかを自由に選択できる時代がくるということが、今後一番大きな波になるということかと。

 

今までの価値の基準が大きく変わる

最後に、この流れの先に、価値基準の変容が挙げられている。

価値は3つにわけられており

①有用性としての価値

②内面的な価値

③社会的な価値

かつては、資本主義が主だって扱ってきた価値が①の有用性の価値だったが、効率化を突き詰めた先のモノが溢れている現代においてより価値が増してくるのが①の有用性ではなく②の内面的な価値と③の社会的な価値である。

 

そしてそれを後押ししているのが、間違いなくインターネットであり、インターネットの普及により、シェアリングの経済システムができ、所有の概念がなくなり、またコミュニケーションの経済システムが出来ることで、より内面的な価値に重きを置かれるよう担っている。そしてその経済システムこそが社会的な価値とイコールで結びついている。

 

そんな、時代の変革期にいる僕たちが、社会を形作る①お金②感情③テクノロジーの本質を知り、固定的な考えにとらわれず、より高度な欲求を満たせれるような現代を生きれるようにというメッセージをまとめてくれたのがこの本なのかなと最後に感じた。